いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。
新約聖書「サロニケ人への第一の手紙
5章16節~18節」
【英文】
Rejoice always,pray without ceasing,in everything give thanks.
【解説】
お経はお釈迦様の教えだけでなく、教えを説くお釈迦様の姿や、それを聞く人達の様子も含めて記されている。
仏教の目的は、悟りを開いて仏となることである。その為に仏様に教えを求める。師であり目標である仏とはどのような存在か。それを知ることは、仏教徒にとって大切なことだ。
お釈迦様は様々な苦しみや悩みを持つ人に対し、最もふさわしい教えを授ける。その姿は仏としてあるべき姿、仏教徒が目指す理想像である。
一巻のお経の最後は、教えを授かった人達が大いに喜び、その教えを実行することを目指す言葉で締めくくられることが多い。どのような生き方をすれば悟りを開いて仏となれるか、それが仏教の教えである。教えを実行するということは、より良い生き方に目覚めるということである。悩み苦しむ人が、お釈迦様の導きによってより良く生きられるようになったことを喜ぶ。それはお経を読む私達自身の姿でもある。
仏様の導きを知ることで、私達の苦しみは喜びに変わる。仏様の存在を感じて日々を過ごすことで、いつも喜びの気持ちを持って生きられるようになる。それが仏様の教えを身に付けることである。そして仏様が自分にしてくれたように、身に付けた教えを伝えて喜びを広めることが、仏様への感謝の心を表すことである。