吾が道は一を以て之を貫く
『論語』
【意味】
私の生き方は一つの信念によって貫かれている。
【解説】
選ぶという行動は、日常の些細なことでも、人間の心に知らず知らずの内に負担をかけるという。重要なこと、難しいことであればより迷うことになり、心の負担も大きくなる。
そんな時、一つの強い信念があれば、迷いを減らせるだろう。迷わず決められたら心の負担も減る。しかし、信念の上辺だけに囚われてしまえば、寛容さや柔軟さを失い、間違った方向へ進んだ時に行き詰ってしまう。
無理矢理突き進むのではなく、一時は迷い悩んでも回り道を探す。それを許してくれる信念こそ、心の拠り所とすべき信念である。そして本当に信念が心に根付いているなら、回り道をしても必ず戻ってくることが出来る。だから迷い悩むことも恐れる必要はない。
仏教は悟りを開いて仏となることを目指す。仏となる為の方法は一つではなく、人それぞれにふさわしい方法がある。それを示してくれるのが仏様の教えである。仏様は私達一人一人を導いてくれる。その導きこそが私達の生き方を貫く一つの信念となるだろう。